多肉植物を育てていて怖いことといえば「蒸れ」。
「多肉がジュれてた」とか「朝起きたらバラバラになっていた」という経験談を聞いたことはありませんか?
これらの状態は、多肉植物が蒸れた時に起こる症状です。
この記事では、多肉植物の蒸れと、蒸れやすい環境について解説します。
蒸れ被害を最小限に抑えたい方はぜひ最後までチェックしてくださいね。
多肉植物が蒸れるとは?
中南米やアフリカなど乾燥した地域が原産の多肉植物は、多湿な環境が苦手です。
特に、原産地と真逆で高温多湿な環境になる日本の梅雨〜夏は、多肉にとって1年の中でも最も厳しい時期。
梅雨や夏といえば、私たちが普通に暮らしていてもカビや菌が発生しやすい季節ですよね。
特に水分を多く含んだ食品や、お部屋の湿気が溜まりがちなところはカビないように注意して生活するのではないでしょうか。
そんな中、水分が多い植物の代表ともいえる多肉植物は、カビや菌たちにとっては格好の住処になるんです。
多肉植物の「蒸れ」は、茎や葉がカビや菌にやられて細胞が壊されていくことで起こります。
多肉の葉が透明になってしまう「ジュレる」という状況は、まさに蒸れている状態。
その他にも、蒸れると葉の色が真っ黒になったり、葉がポロポロ落ちたりということが起こります。
夏によくある「多肉のバラバラ事件」も蒸れで起こる現象の一つ。
また、茎が蒸れると黒くなったり、放っておくと水分が抜けてスカスカになります。
このようになってしまうと、もうその部分は元に戻りません。
蒸れに気づいたら早めにカットすると、蒸れの進行を抑えられます。
とはいえ、見た目には大丈夫そうでも見えないところで蒸れが進んでいる場合がほとんど。
なかなか厳しい状態ではあるのですが、傷んでなさそうな部分から葉挿しをとったり、カットした後は風通しの良い場所で管理するとまれに復活してくれることも。
カットの前後ははさみの消毒も忘れないようにしてくださいね。
多肉植物が蒸れやすい環境の特徴
多肉植物が蒸れやすい環境の特徴は
- 湿度が高い
- 気温が高い
の2点です。
湿度が高い
多肉植物はほとんどが中南米やアフリカが原産地。
これらの地域といえば、乾燥した環境が特徴ですよね。
だから反対に多湿な環境は苦手。
自身にたっぷり水分を含んでいる上に周りの環境まで湿度が高いと、水分量の限界を超えてしまうんです。
そうなると、「多肉植物が蒸れるとは?」の項でお伝えしたようにカビや菌にやられやすくなります。
その他にも、湿度が高いと濡れた土が乾きにくくなることで根の方にもダメージが出てきます。
根がやられてしまうと株の健康を保つことが難しくなるため、蒸れのリスクも高まることも。
「湿度が高い」のは多肉植物にとって危険がいっぱいな環境です。
気温が高い
気温が高いのも蒸れやすい環境をつくります。
気温が高くなると多肉に含まれる水分の温度も上がって、それもまた細胞が壊れる原因に。
そうなると「ジュレる」状態になってしまいます。
気温が高いほど湿度も高くなりがちなので、梅雨から夏にかけては特に注意してくださいね。
その他にも、季節の変わり目で急に暑くなる日も注意。
その前日などに水やりをしてしまうと、一気に気温が上がることで鉢の中が高温多湿な状態になってしまいます。
成長期に入る春や秋などは油断しがちですが、天気予報のチェックはこまめにしておきたいですね。
さいごに
多肉植物の蒸れは、特に「高温多湿」な環境で起こりやすくなります。
気温が高くなる時期は水やりをできるだけ控えて、蒸れないように気を配ることが大切。
もし蒸れに気づいたら、できるだけ早くカットするなどの対策をしてくださいね。