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七福神育て方ガイド

丸いフォルムと綺麗なロゼット、美しい緑色でタニラーの間で大人気の「七福神」。

日本でも古くから愛されている多肉で、とても丈夫で子株もつきやすく、多肉植物が初めてという方にも安心して育てられるのが特徴です。

人気すぎて品薄だった時期もありましたが、近年は安定して出回っており手に取りやすい品種の一つでもあります。

この記事では、七福神の育て方と注意点、楽しみ方をご紹介します。

ぜひ参考にしてみてくださいね♪

七福神の基本情報

ベンケイソウ科
エケベリア属
原産地 メキシコ
学名 Echeveria ‘Imbricata’/Echeveria secunda
流通名 「七福神」(シチフクジン)、「玉鳳」(ギョクホウ)、「インブリカータ」など
交配式 セクンダ×ギビフローラメタリカ(インブリカータの交配式)
生育期 春(3〜5月)、秋(9〜11月)
育てやすさ(5段階評価) ★★★★☆
増やし方 カット、株分け
入手経路 ホームセンター、園芸店、ネットショップ
価格帯 400円〜800円

 

特徴

元気な緑色に幅が広めの葉が重なる「七福神」

日本でも古くから流通しており、お庭の片隅で育てられているのをよく見かけます。

紅葉すると爪がピンクに染まり、エッジもほんのりピンクに色づきます

七福神の名前の話

七福神は別名が複数あるのも特徴のひとつ。

ただ、その名前や分類についてはいろんなところで議論が重ねられているんです。

諸説あるのですが、以下ではそのうちひとつの例をご紹介します。

学名は主なところで「Echeveria ‘Imbricata’(インブリカータ)」と「Echeveria secunda(セクンダ)」があるのですが、この2つでいうと流通時には「セクンダ」を見かける方が多いです。

一般的に「七福神」=「セクンダ」とする向きが強いんですね。

「インブリカータ」は「セクンダ」と「ギビフローラメタリカ」の交配種と言われています。

七福神でも葉の色が青白く見えるものがあるのですが、これは「ギビフローラメタリカ」の特徴。

和名では「玉鳳」と呼ばれるものが「インブリカータ」と同種とも言われているようです。

七福神の育て方コツ

置き場所 日当たり、風通しの良い場所
水やりの回数 1週間〜10日に1回
配合土の目安 赤玉土3:鹿沼土3:腐葉土2:くん炭1
肥料 植え替え時に緩効性肥料を用土に混ぜる
病害虫 カイガラムシ、アブラムシ、ハダニ
おすすめの鉢 大きめの素焼き鉢
  • よく日の当たる、風通しの良い場所で育てます。
  • 成長期には土が乾いたら底穴から流れ出るくらいたっぷりと水やりしましょう。
  • 増やしたい時は葉挿しよりもカットがおすすめ。子株がついている茎の頭部分をカットすると、子株がよく育ちますよ。
  • エケベリアの中でも葉挿しの成功率は低め。根と葉の両方が出揃わずにダメになってしまうことが多いです。

七福神は子吹きが旺盛で、親株もどんどん成長します。

成長のスピードが早めなので、最初に植える鉢が小さすぎるとすぐにギュウギュウになってしまうことも…。

それらを踏まえて、余裕のあるサイズの鉢に植えるのがおすすめです。

とても丈夫で雨ざらしにも強いのがうれしいところ。

雨ざらしにする方は、大きめの素焼き鉢を使うと水はけや風通しも確保できて快適な環境を作りやすいですよ。

七福神の夏と冬管理の目安

夏管理

耐暑性(5段階評価) ★★☆☆☆
遮光目安(遮光率と時期) 梅雨明け〜9月末、50%程度で遮光
水やり間隔 1ヶ月に1回
水やりの量 土が軽く濡れる程度
水やりの時間帯 夕方

夏管理の注意点

丈夫さが自慢の七福神ですが、夏の管理には注意が必要です。

蒸れに弱いので、水やりの回数は抑える方が良いでしょう。

ただ、水を控えすぎると株が弱って強い日差しに耐えられなくなり、葉焼けを起こします。

葉にハリがなくなってきたタイミングで、土が軽く濡れる程度に水をあげると良いですよ。

遮光ネットで日差しを遮ると夏越しのトラブルの発生をぐっと抑えられます。

冬管理

耐寒性(5段階評価) ★★★★☆
耐寒温度 マイナス1〜2℃
水やり間隔 半月〜1ヶ月に1回
水やりの量 土が軽く濡れる程度
水やりの時間帯 日中

冬管理の注意点

夏とは打って変わって、冬の寒さには強い七福神。

マイナス2℃ぐらいまで耐えられるので、基本的には外に出しっぱなしでも安心です。

霜が当たったり、雪に埋もれても耐えてくれるのはありがたいポイントです。

寒くなってくると下葉をどんどん枯らしますが、枯れ葉は春まで取らずに残しておくのがおすすめ

枯れ葉が保温の役割になって、株元の子株を守ってくれますよ。

おすすめの楽しみ方

七福神の楽しみ方として特におすすめなのが「丼」を作ることです。

たくさん子株がつくのを活かして、ひと鉢に七福神をモリモリにすると迫力ある姿を楽しめますよ。

子株をカットして親株の周りに植えても良いですし、子株をつけたまま成長を見守るのも◎。

地植えもできるくらい丈夫なので、お庭の一角に七福神エリアを作るのも良いですね。

紅葉した時には色づく部分よりグリーンの割合が多いので、寒い時期の寄せ植えには七福神のグリーンが良いアクセントになりますよ。

さいごに

丈夫なことに加え、整ったロゼットも綺麗な七福神。

よく増えるので多肉初心者さんにもおすすめの品種です。

夏の暑さと蒸れ、直射日光には弱い傾向なので、暑い時期の管理だけは注意してくださいね。