多肉植物がひょろひょろと伸びてきたら仕立て直しのタイミング。
すぐにカットして整えたいところですが、冬に仕立て直しをしてもいいのかな?と不安になりますよね。
この記事では、多肉の仕立て直しをしたくなる「徒長」と、寒い季節の仕立て直しについてお話しします。
タニラーになってはじめての冬を迎える方は、ぜひ参考にしてくださいね。
多肉植物の徒長とは?

多肉植物の徒長とは、ひょろひょろと上に伸びて葉と葉の間隔があいてしまっている状態のことを言います。
背が高くなるのでパッと見は成長したように思えるのですが、全体的に弱々しさを感じるのが特徴。
紅葉している株は、徒長すると色が抜けて緑色になることがほとんどです。
徒長の原因
多肉植物が徒長する主な原因は
- 日当たり不足
- 水やりのしすぎ
- 肥料のあげすぎ
の3点です。
①日当たり不足
多肉植物は太陽の光が大好き!日当たりが良いほど健康に、可愛く育っていきます。
日当たりの悪い場所や家の中で育てていると、日光を求めて上へ上へと伸び始めるため、背だけがひょろっと伸びてしまうのです。
②水やりのしすぎ
多肉植物には、自身の葉や茎に水分をたっぷり蓄えられる性質があるのが特徴。
そのため少ない水分でも育つので、一般的な植物と同じ頻度での水やりは多肉植物にはちょっと多すぎです。
水やりをした時に十分な日当たりがあれば光合成ができてバランスよく成長できるのですが、日当たりが悪く水分だけがしっかりある状態だと成長エネルギーを発散するために上へ伸び始め、徒長が始まります。
③肥料のあげすぎ
肥料のあげすぎも徒長を招く原因のひとつ。
成長期ではない冬の季節にたくさんの肥料をあげてしまうと、これもまた成長エネルギーが多すぎる状態になってしまいます。
「水やりのしすぎ」と同じように、あり余ったパワーを発散させようと上へと伸び始めます。
多肉植物は肥料を与えなくても育ちます。
どうしても肥料をあげたい時は、春か秋の成長期に少しだけ施肥するのがおすすめです。
- 十分な日当たりを確保
- 適切な回数の水やり(土が乾いてからたっぷりと)
- 肥料は適量を成長期に与える
この3点を意識すれば徒長を防げます!
冬の時期も仕立て直しできる?
冬は多肉植物がいちばんかわいい季節。ただ見てるだけじゃなく、いろいろ構いたくなってしまいますよね。
でも、冬に仕立て直しするのは大丈夫?と不安になることも…。
結論を言うと、冬の時期も仕立て直しはできます。

でも成長期ではないので注意が必要。
以下では冬の仕立て直しで気をつけるべき点を3つご紹介します。
【冬の仕立て直しの注意点】
- カットしても根が出にくい
- 葉挿しの発芽に時間がかかる
- 寒さにやられるリスクが高い
カットしても根が出にくい
仕立て直しといえばカットは必須。
多肉植物を増やすのには、カットするのがいちばん早い方法です。

徒長した部分でカットすると、子株がポコポコと出てきてワクワクしますよね。
でも、寒い季節は多肉の休眠期。
春や秋の成長期と比べると、カットした部分からの発根や子株が顔を出すまでにはとても時間がかかります。
少しずつ気温が上がり始める3月ごろ、温暖な地域でも2月下旬ごろまではほぼ動きがありません。
冬にカットするのは問題ありませんが、発根までの待ち時間が長くなることを覚えておいてくださいね。
葉挿しの発芽に時間がかかる
カットと同様、冬は多肉の成長がほぼ止まるため葉挿しの発芽にも時間がかかります。

成長期に葉挿しをする時には、成長を促すためにも芽や根が出るまで土を湿らせておくのが効果的なのですが、寒い季節は土が湿った状態が続くと気温によって凍ってしまうことも。
また冬は多肉に動きが見られないので、発芽・発根前の葉挿しに水やりをしてもあまり効果がありません。
葉っぱを土に挿した後は、水やりをせずにそのままにしておいても大丈夫ですよ。
最高気温が15℃前後になったらシャワーなどで水やりを開始してくださいね。
寒さにやられるリスクが高い
冬にカットした苗はなかなか発根しないので、根付くまでに時間が必要です。
しっかりと根付いている多肉はマイナス2℃ほどまでは耐えられる品種が多いのですが、冬にカットして根付いていない苗は低い気温に耐えられる力がまだありません。
仕立て直しをした未発根の苗や葉挿しは、夜間の気温が0℃を下回る予報が出ていたらプチプチなどで覆って保温してあげるのが安心です。
まとめ

多肉植物は、冬にも仕立て直しが可能です。
その一方で冬は多くの品種が休眠期に入っているので、春や秋の成長期と比べて発芽や発根まで時間がかかります。
あたたかくなってくると一気に動き始めるので、それまではのんびり見守りましょう。
仕立て直しをした苗は寒さに弱いので、防寒対策も忘れずにしてあげてくださいね!