太陽の光をたっぷり浴びさせて多肉を可愛く育てたいところですが、そんな時にうっかりやりがちなのが「葉焼け」。
特に大切な多肉の葉焼けは気持ちがすごく落ち込んでしまいますよね…。
この記事では多肉植物の葉焼けと、それを防ぐ方法についてお伝えします。
可愛い多肉の姿を守るためにも、ぜひチェックしてくださいね!
多肉植物の葉焼けとは?
多肉植物の葉焼けとは、強い日光で葉の表面が焼かれて黒くなってしまう現象です。
私たちも日差しを浴びると日焼けしますよね。
多肉植物の葉焼けも、そんな人間の日焼けと同じと考えると良いでしょう。
葉の表面がちょっと焦げたくらいでは、特に心配いりません。
焦げてしまった部分は治らないのですが、そのまま育てても大丈夫です。
生命力はそのままなので、見た目が気になる方は焦げのついた葉を取って葉挿しに使うと良いですよ。
一方で、実際に被害が出てくるのは葉焼けが進行してからです。
葉焼けが進むと、葉の内部の組織の破壊が始まります。
そうなると見られる現象が、葉が透き通ってぶよぶよとしてくる「ジュレ化」。
ジュレ化すると葉がポロポロ取れたり、または腐ったりして他の健康な部分にも影響が出てきます。
そのまま放っておくと株全体がダメになってしまうことも。
ジュレ化する前に気づいて対策することが大切です。
葉焼けが起こる原因
多肉植物の葉焼けが起こる主な原因は
- 強すぎる日差し
- 水の切りすぎ
- 急な環境変化
- レンズ効果
の4点です。
強すぎる日差し
真夏の直射日光など、強すぎる日差しは葉焼けのいちばんの原因です。
人間でも真夏の日なたに長時間いるのは厳しいですよね。
そんな状況では私たちの日焼けも多肉の葉焼けも防げません。
日差しの強い季節は最も注意が必要です。
水の切りすぎ
多肉初心者さんの葉焼けの原因で多いのが、水の切りすぎです。
これは意外と盲点なのですが、水を切りすぎてしまうのは多肉の体力を奪っているのと同じこと。
弱った多肉は葉焼けの被害が起こりやすいんです。
蒸れに注意しながら、ある程度水分を蓄えさせてあげることで葉焼けを防げますよ。
急な環境変化
お店で買ってきたばかりの多肉は、今までいた場所と環境が変化することで葉焼けの被害を受けやすくなっています。
特に室内で販売されていたり、ネットショップで輸送中に数日箱の中に入っていたりした多肉は、日差しが弱い季節であっても急に日なたに置くことはトラブルの元。
最初は日陰で管理しながら、少しずつおうちの環境に慣れさせてあげてくださいね。
レンズ効果
子供の頃にやった、虫メガネで日光を集めて紙を焦がす実験。
実は、この実験と同じような原理で葉焼けが起こることがあります。
水やりをした後に葉の上に残った水滴をそのままにすると、その水滴の部分がレンズと同じ働きをして日光を集めて葉を焦がしてしまうことも。
水やりの後は水滴を飛ばすのを忘れずにしたいですね。
葉焼けを防ぐ方法は?
人間は日焼け止めを塗れば防げますが、さすがに多肉に日焼け止めを塗るわけにはいきませんよね。
多肉植物の葉焼けを防ぐ方法は
- 遮光をする
- 水を切りすぎない
- 風通しを良くする
の3点です。
遮光をする
葉焼けが起こりやすい夏場は、遮光ネットを使って日差しを和らげるのがおすすめです。
遮光率は40%〜60%、ネットの色は熱がこもらない白またはシルバーが最適。
ホームセンターや園芸店、100円ショップでも手に入ります。
夏だけでなく、強い日差しが入る5月や9月〜10月も遮光ネットがあると安心。
この時期はネットをかけっぱなしにすると天気によっては徒長の原因になるので、適宜取り外すことも大切です。
水を切りすぎない
夏は蒸れ被害が怖くて水を切っているという方も多いのではないでしょうか。
水を切りすぎた多肉は体力が低下しているので、強い日差しに負けてしまいます。
葉がやわらかくなってきたら、少しだけ水をあげてハリを保ってあげることも葉焼けを防ぐためのポイントです。
風通しを良くする
風通しが良いと気温が下がるので、葉焼けが起こりにくくなります。
私たちも、同じ日光の下でも風があるのとないのとでは快適さが違いますよね。
無風で気温が高く、その上直射日光が当たる場所は考えただけでもしんどいもの。
多肉たちも同じように感じます。
遮光が完全にできないという方も、風通しの確保ができれば葉焼けの被害を抑える効果が期待できますよ。
葉焼けとダニ被害の見分け方
葉焼けもダニ被害も、葉が黒っぽく変色してしまうのはどちらも共通の現象です。
葉焼けは主に太陽が当たる部分で起こるのに対して、ダニ被害は葉の裏に多いのが特徴。
太陽が当たらない部分が変色していたら、ダニ被害の可能性が高いです。
また、ダニが葉の汁を吸うことが原因なので葉の表面が凸凹になっているのもポイント。
黒くなった部分が細かくボコボコとしていたら、おそらくダニ被害でしょう。
さらに、葉焼けはどの多肉植物でも起こるのに対して、ダニ被害は表面がツルツルとした多肉で起こることが多いです。
例えば虹の玉などのつぶつぶ系や、エケベリアではアガボイデス系の品種には特に注意してくださいね。
葉焼けと違うダニ被害の特徴まとめ
- 太陽の光が当たらない部分でも起こる
- 黒くなった部分が虫に吸われた跡のようにボコボコしている
- 表面がツルツルした多肉で見られることが多い
さいごに
多肉植物の葉焼けが起こる原因には強い日差しと急な環境変化、水の切りすぎなどが挙げられます。
葉焼けが進んで葉の細胞が壊されてしまうと、株全体に被害が広がってしまうことも。
葉焼けを防ぐためには遮光、適度な水分、風通しが良いことが不可欠です。
いちばん葉焼けが起こる暑い季節のタニパトは大変ですが、葉焼けの被害を抑えるためにも頑張りたいところですね。