葉先がピンクに染まった、可愛らしい姿が大人気の「乙女心」。
整えながら形良く育てたり、寄せ植えの名脇役としても欠かせませんよね。
あればあるほどうれしい多肉の一つではないでしょうか。
乙女心をたくさん増やしたい!という方のために、今回は乙女心の葉挿しの方法をご紹介します。
葉挿しで増やすのは難しいといわれている乙女心ですが、コツを掴めば成功率を上げられますよ。
大人気!多肉植物/乙女心をご紹介
「乙女心」はベンケイソウ科セダム属の多肉植物。
原産地は中米です。
枝分かれしながら上へ向かって成長し、大きくなると20cm〜30cmほどになります。
つぶつぶとしたゼリービーンズのような葉っぱが特徴で、春には黄色いお花を咲かせてくれることも。
乙女心の見どころは秋冬の紅葉です。
葉先がふんわりピンクに色づき、女の子のほっぺがポッと染まっているかのよう。
「乙女心」という名前にぴったりの姿を楽しめます。
耐寒性はありますが、暑さと蒸れに弱い傾向があるので梅雨〜夏は注意してください。
蒸れを防ぐためになるべく雨に当てないこと、焦げないように直射日光に当てないことが夏越しのポイントです。
セダム/乙女心は葉挿しで増やせるの?
よく「乙女心の葉挿しは難しい」という声を耳にします。
似たような見た目のセダム属「虹の玉」や「オーロラ」に比べて葉挿しの発根率が低いため、そう思われることも多いようですね。
結論から言うと、乙女心は成功率は低いものの葉挿しで増やすことは可能です。
ここでは乙女心の葉挿しの成功率をあげるコツをご紹介します。
葉挿しを取る位置
乙女心の葉挿しにする葉っぱを取る時、皆さんはどの位置から取っていますか?
取りやすい下葉の方から…という方が多いと思います。
下葉は成長点から遠く、株の中でも古い部分です。
そのため、葉挿しにした時に根っこを出すエネルギーが残っていないことも。
葉挿しに使うのに最適な葉っぱは、株の真ん中より上の部分です。
この部分の葉っぱは、下葉に比べて若く元気なのが特徴。
エネルギーがみなぎっているので、葉挿しの成功率もぐっと高まりますよ。
葉挿しを取る時期
乙女心の葉挿しには、紅葉していない葉っぱを使います。
葉っぱの紅葉は、寒さや栄養不足など株にストレスがかかって起こるもの。
つまり、紅葉した葉っぱには発芽、発根させるためのパワーが十分ではありません。
成長期の生命力あふれる元気な葉っぱを使うことで、葉挿しの成功率を上げられます。
葉挿しを取るのは3月〜5月、9月〜11月と暑さ寒さが落ち着いた時期が最適ですよ。
特に夏の間に徒長などで姿が崩れてしまった…と嘆いている時がチャンス!
元気な葉っぱで葉挿しをしながら草姿も整えられる良い機会です。
土への置き方
葉挿しについて「土の上に置くだけで簡単!」という場面を見かけますが、これでは乙女心の葉挿しの成功率は下がってしまいます。
確かに土の上に置くだけ、むしろ土に置かなくても発根はしますが、発芽できずに根だけが伸びていくことの方が多いです。
葉挿しで大切なのは、成長点が土の中に入るようにすること。
土に深く挿す必要はありませんが、成長点に土がかぶるようにしてあげてくださいね。
管理の仕方
発芽、発根するまでは直射日光が当たる場所を避けてください。
葉っぱが焦げたり蒸れたりする原因になってしまいます。
半日陰で風通しが良い場所に置くのが良いですよ。
水やりは一日一回土が濡れる程度に、ジョウロなどでさらっとすると良いでしょう。
乙女心を増やす方法ってない?
乙女心の葉挿しは成長がゆっくりめ。
もっと早く、たくさん増やしたいという方には茎の途中でカットする「挿し木」がおすすめです。
カットした頭の部分はそのまま土に挿します。
乙女心の茎は細いので、切り口を乾かさなくても大丈夫。
春と秋の成長期なら1週間ほどで発根しますので、発根を確認したら水やりをはじめてくださいね。
カットした下の部分からは、しばらくするとポコポコと子株が生えてきます。
成長点のある頭の部分をカットしたので栄養のまわりがよくなって、カットする前よりも増えるスピードが早くなっていますよ。
まとめ
難しいと言われている乙女心の葉挿し。
コツさえ掴めば成功率を上げられます。
- 真ん中部分の葉っぱを使う
- 春と秋の成長期、紅葉していない葉っぱを使う
- 成長点は土に入るようにする
- 半日陰で毎日さらっと水やりをする
この4点を意識してチャレンジしてみてくださいね。
葉挿しと挿し木を併用して、乙女心をたくさん増やしましょう!