可愛い多肉はいつも手元に置いて眺めていたいですよね。
そこで気になるのが水やりの仕方。
「あまり水やりしなくても良いのは知っているから、霧吹きで少しだけ水やりをしています!」という方は、ちょっと待ってください。
「多肉の水やりは霧吹きで大丈夫」というのは実はウソです!
この記事では、その理由と正しい水やりの仕方をご紹介します。
多肉を買ってきたばかりの方、水やりの方法が分からないという方はぜひご覧くださいね。
「週に1回霧吹き程度で大丈夫ですよ」はウソ
多肉の水やりについて調べていると「週に1回霧吹きで水やりすればOK!」という情報を目にすることがあります。
たったそれだけでいいの!?と手軽さに感動したという方もいらっしゃるかもしれませんね。
でもこれ、実は間違っているんです。
霧吹きで水やりをするとある程度土が濡れるので、見た目には「しっかり水やりできた!」と思いがち。
でも、この状態は土の表面だけが濡れていて中までは水が染みていないことがほとんどなんです。
多肉植物は根っこから水分を吸収します。
根っこは鉢の底の方へ向かって伸びますよね。
だから土の表面だけ濡らしただけでは根っこまで届かず、水をしっかり吸えません。
つまり、霧吹きだけでは水が全然足りていないんです。
多肉にお水をあげる時は、鉢の奥まで濡れるようにするのがポイントです。
コレが新常識!正しい水やりの方法
では多肉の水やりってどのようにしたらよいのでしょうか。
正しい水やりの方法は
- たっぷりと与える
- 葉っぱに水をかけない
- メリハリをつける
- 季節ごとに頻度を変える
の4つ。
ひとつずつ解説します。
たっぷりと与える
多肉植物の水やりは、「たっぷりと与える」ことが大切です。
「たっぷり」と言われるとぼんやりした表現になってしまいますが、「鉢底の穴から流れ出るくらいの量」と覚えてください。
たっぷりと水やりすることで土の中の空気を入れ替えたり、余分な細かい土を押し流したりできます。
土の中の環境が整い、新鮮な空気が入るので、根っこの成長を促進することができますよ。
ちなみに、植え替えて初めて水やりする時に鉢底を見ていると、空気と細かい土がいっしょに底穴から出てくるのが観察できるんです。
私は「土の中が整ってる!」といつもついつい見てしまいます。
面白いのでぜひ見てみてくださいね。
葉っぱに水をかけない
なるべく葉っぱに水がかからないように水やりします。
頭から水をかけると葉っぱの付け根に水分が残ってしまいがちなのですが、この部分の水がなかなか乾かないために蒸れたり腐ったりすることがあるんです。
極力多肉自体に水をかけないように、土の上に直接水やりすることを心がけてくださいね。
水やりグッズには、口の細いじょうろや水差しが便利ですよ。
私は100円ショップなどに売っているドレッシングボトルを使っているのですが、寄せ植えの細かい隙間を狙って水やりできるのでおすすめです!
メリハリをつける
多肉植物の原産地は、主に南米やアフリカなどの暑くて乾燥した地域。
厳しい環境で耐えぬくために、自身に水を蓄えられるのが特徴です。
だからお花や野菜と違って、水やりを毎日する必要はありません。
土が完全に乾いたら、たっぷり水やりしましょう。
土が濡れた状態が続くのはNG。
「土が乾いたらたっぷり水やり」とメリハリをつけることが元気な多肉に育てるポイントです。
季節ごとに頻度を変える
多肉には成長期と休眠期があります。
エケベリアやセダム、グラプトペタルム、センペルビウムなどは春と秋、ユーフォルビアやアガベなどは夏、アエオニウムやリトープス、コノフィツムなどは冬が成長期。
それぞれの成長期には根からたっぷりお水を吸って大きくなります。
水やりの回数を多めにして、お水をしっかり吸わせてあげましょう。
逆に休眠期は水やりしすぎると水が吸いきれず、土が濡れた状態が長く続き、根腐れなどの原因になることも。
水やりは少なめが安心です。
葉っぱがシワシワしていたりなどお水が欲しそうな時は、ぜひあげてくださいね。
根の枯れ防止にもなりますよ。
霧吹きがあると安心!多肉に霧吹きを使う場面
「ジョウロなどで底から流れるくらいたっぷり!」これが多肉植物の水やりの新常識。
とはいえ、霧吹きがあると便利な時もあるんです。
多肉の水やりに霧吹きを使うのは
- ほんのちょっとだけ水やりしたい時
- ハダニを予防したい時
の2つの場面。
ひとつずつ見ていきましょう。
ほんのちょっとだけ水やりしたい時
夏場の水やりは、いろんなリスクを考えると怖いですよね。
鉢の中は見えないですし、ジョウロだとあげすぎてしまうかも…。
そんな時は霧吹きに頼ってみましょう。
霧吹きならジョウロよりも水やりの加減が調整しやすいです。
夏に水が欲しそうな多肉に霧吹きで水やりしたり、葉水をする時に便利ですよ。
ハダニを予防したい時
乾燥した環境が続くと発生するハダニ。
ハダニが付いた多肉は、葉っぱが黒くなったり汁を吸われて表面がボコボコしたり、そのままにしておくと枯れてしまいます。
逆に、乾燥させなければハダニの発生を抑えることができるんですよね。
気になる時には多肉の表面に霧吹きをすると、程よく加湿されてハダニの予防効果がありますよ。
ハダニが発生しやすい気温の高い季節は、涼しくなる夕方に霧吹きするのがおすすめです。
特にアガボイデス系や虹の玉など、表面がツルツルした種類の多肉にはハダニがつきやすいもの。
ハダニが気になる時には、ぜひ試してみてくださいね。
さいごに
多肉の水やりの時に霧吹きだけを使うと、自分が思っているよりも水の量が足りていません。
多肉の成長のためには、土全体を濡らしてしっかり水を吸わせてあげることが大切です。
正しい水やりのポイントは
- ジョウロなどを使って、底から流れるくらいたっぷり与えること
- 土が完全に乾いたのを確認してからあげること
- なるべく葉っぱに水がかからないようにすること
- 成長期、休眠期に合わせて頻度を変えること
の4つ。
ぜひ参考にしてくださいね。